一般小児科
当院では紫外線殺菌空気清浄機を診察室、待合室に設置し感染予防に努めています。
一般小児科
一般小児科ではお子さんの急な体調不良や小児特有の感染症を幅広く診察治療いたします。
風邪が長引いてなかなかなおらない。
ゼイゼイしている、などの症状があるときは、気が付かない間に喘息になっていたりすることもあります。
また秋になるとよくゼイゼイする、皮膚が乾燥してただれるなどの症状があるときはダニアレルギーがあることがあります。
秋はダニの死骸がふえる季節なのです。
風邪とダニアレルギーの症状が重なっていることもあります。
治りにくい風邪、風邪をひきやすくて困っているなどがあればご相談ください。
早期診断早期治療が大切です。
処方に対する考え方 ~アフターコロナの時代~
後遺症があるないにかかわらず、生き延びた私たち。アフターコロナ
2019年冬に始まったCovid19パンデミックは2023年5月コロナが感染症5類に分類されるまで多くの人に影響を与え、生活、健康、そして人生までも翻弄してきました。現在も闘いが終わったわけではありません。
外出を控え、集団を避け、アルコール清拭で身を守り、それは子供たちの世界でも同じでした。この間それまで常時曝露されていたウイルスに感染することが少なくなり、よく言えば風邪をひかなくなった、しかし別の見方をすると、ウイルスや細菌とたたかう免疫力を失うことになったのです。
集団保育、学校、塾、スポーツなどの再開にともない、通常の感染症も戻ってきました。と同時にそれまでと大きく診療内容もかわりました。2023年春は喘息発作や肺炎が病状初期から短時間で進行し、初診時からステロイドや気管支拡張剤の吸入療法、抗生剤内服が必要な患者さんを連日みることになりました。抗生剤の使用は腸内環境にも影響するため2歳までの使用は5歳時でのアレルギー疾患を増やすという結果があるものの、そんなことを言っていられない状態となったのです。
上気道感染の原因となるウイルスや細菌を攻撃する炎症性物質の放出が、発熱、咽頭痛、鼻汁などを引き起こします。最近、この炎症反応こそが下気道(肺、気管支)へ病原体が侵入することを防いでいるのだということがわかってきました。
つまり上気道炎(風邪)を何度もひくことで、喘息になるのを防いでいるのです。
上気道で炎症性の物質を十分につくれないと下気道に病原体が侵入して、肺炎や喘息になりやすいということもわかってきました。パンデミックの時代、子供たちは上気道炎という下気道感染を防ぐための練習を失うことになったのです。
話は少し変わりますが、皆さんは「宇宙戦争」という映画をご存じでしょうか。トムクルーズが主演です。人間を大量に捕獲して食べる宇宙人の話ですが、人類絶体絶命と思ったとき、突然侵略がとまります。ネタバレになってしまいますが、地球上のウイルスや細菌などの病原体に抗体をもたない宇宙人は侵略後それらの病原体に侵され突然死滅し、人類が救われたという結末です。
適度の上気道炎反復とワクチン接種は子供たちが健康に生き抜いていくために大切です。今後も抗生剤の使用は病状にあわせて科学的な根拠をもとに選択していかなければなりません。本当に必要か否かも医師の経験や洞察力を必要とします。熱が出たからとりあえず抗生剤という考え方は避けて、必要な時には躊躇せず使うという考え方を基に薬剤の選択について患者さんと医師の共有の意思決定が望ましいと思っています。
緊急性の高い病気
とはいえ、"何かおかしい"の中には最初から大変重篤な病気もあります。
腹痛の子供さんは大変痛いので親子とも大騒ぎになることもありますが、ほとんどが便秘だったりします。
しかし、その中にすぐに治療をしなければならない病気が稀に混じっています。
腸重積、細菌性腸炎、IgA血管炎、虫垂炎、腫瘍などがあります。
咳が止まらないという時、症状がでてから日にちがたっていないのにいきなり肺炎や気管支炎になっていることもあります。
こどもによくみられる症状には下記のようなものがあります
- 熱
- せき、たん
- 鼻みず、鼻づまり
- のどの痛み
- ゼーゼーする
- ひきつけ(痙攣)
- お腹が痛い
- 嘔吐、下痢
- 便秘
- 湿疹(ブツブツ)
- 肌のカサつき
- 機嫌が悪い
- 泣き方がいつもと違う
- 何となく元気が無い
- 顔色が悪い
- 食欲がないなど
- 生後3ヵ月未満の赤ちゃんの発熱、ミルクや母乳をいつものようにのまない時
- 下痢嘔吐を繰り返してぐったりしてきた、おむつが濡れないなど脱水の可能性がある時
- 呼吸をしているとき肩が上がり下がりして苦しそう、胸の真ん中がペコペコへこんでぜーぜー、ヒューヒュー聞こえるなど喘息の症状を疑う時
- ひきつけをおこした、話しかけても返事をしない、視線が合わないなど痙攣や意識障害を疑う時
- イヌが吠えるような咳をして声がしゃがれてきた時
- 30分毎くらいに急に激しく泣き出し治まることを繰り返しているなど腸重積を疑う時
等は注意が必要です。
その他保護者の方が"何かおかしい"と思われるときには、速やかにご受診ください。
院内で可能な血液検査や処置などをしたうえ、必要があれば高度医療機関を紹介いたします。
その他の心配事
日常生活で気になることがあればご相談ください。専門領域の診察が必要であるときは提携病院などへ紹介いたします。
予防接種
乳児の予防接種について
赤ちゃんはいろいろな免疫を母体から引き継いで生まれますが、その効力は成長と共に減弱し、様々な感染症に罹りやすくなっていくため、特定の病気(感染症)の予防に有効とされるワクチンを接種することで、その病気に対する免疫を高めることを目的に行うのが予防接種です。 多くの場合、生後2ヵ月からワクチン接種が始まります。
ワクチンについて
ワクチンは、感染症の原因とされる各種の細菌やウイルスの病原性を弱めたり、また、それらを無毒化したりすることでつくられます。
これを体内に注入することで、抗体(病原体と結合し、それを体内から除去するように働くたんぱく分子)をつくらせ、当該感染症に罹りにくくし、また重症化を防ぎます。
「定期接種」と「任意接種」
なお、お子さんが受ける予防接種には、「定期接種」と「任意接種」の2種類あります。
定期接種とは、国が「一定の年齢になったら受けるように努めなければいけない」(接種の勧奨)と規定しているワクチンです。
とくに感染力が強く、集団での感染のリスクがある病気の予防を目的としており、一番重症化しやすい時期に接種が推奨されています。
費用は公費負担ですので、対象期間に接種すれば無料になります。
なお、対象期間を過ぎた場合は、全額自己負担で実施する「任意接種」となりますのでご注意ください。
一方、任意接種は、国が定める法律外、対象年齢外の予防接種になります。
ただ任意であっても、必ずしも重症化しないわけではなく、中には重症化すると命を落とす危険性の高い病気もあります。
費用は基本的に自費になりますが、任意接種もできる限り受けていくことが推奨されます。
年長児のワクチン 打ち忘れていませんか?
MR 2期 | 5歳から6歳 | 定期接種 |
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おたふく 2回目 | 5歳から6歳 | 任意接種 ※ |
小学生以降のワクチン(定期接種)
二種混合 | 11歳以上 13歳未満 | 定期接種 |
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日本脳炎 2期 | 9歳に達してから | 定期接種 |
推奨する任意(自費)ワクチン接種
3種混合ワクチン | 5歳から6歳 | 1回 7,500円 |
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不活化ポリオ | 5歳から6歳 | 1回 8,000円 |
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子宮頸がんワクチン(定期接種)を推奨しています
子宮頸がんはありふれたウイルス感染で起こる病気で、ワクチンである程度の予防ができます。小学校6年から高校1年生が対象です。6か月間で3回の接種があるためすべてに公費助成をうけるためには高校1年生の9月までに初回をうける必要があります。
子宮頸がんについて
予防接種のスケジュール管理について
当院ではワクチンスケジュールシステムを導入しており、iphoneでダウンロードするだけで煩雑なスケジュールを簡単に管理していただけます。
「予防接種健康被害救済制度」について
予防接種は、感染症を防ぐためにとても重要なものです。
みんなが接種することで集団の感染率をさげることができ、自分の子供も守られるという特徴があります。
しかし、極めて稀ながら脳炎や神経障害など、副反応による重大な健康被害が生じるケースがあります。
万が一、定期予防接種による健康被害が生じた場合は、救済給付を行うための制度があります。
それが、「予防接種健康被害救済制度」です。
当該健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定した場合は、市町村により給付が行われます(第三者で構成される疾病・障害認定審査会により「因果関係」に係る審査があります)。
ただし対象年齢や受ける回数・間隔を超えた場合には、その対象となりませんので、ご注意ください。
乳幼児健診
乳幼児健診とは
「母子保健法」の規定により、乳幼児に対して市町村が公費で行う健康診査を乳幼児健診(乳幼児健康診査)と言います。
当院は、横浜市の乳幼児健診実施医療機関です。
受診を希望される方は予約システムからご予約いただけます。
育児上のお悩みも遠慮なく
乳幼児健診は赤ちゃんの健康状態を定期的に確認するのが目的ですが、保護者の方が日頃から気になっていることを医師に相談できる良い機会でもあります。
育児上の悩みや気になることなどがありましたら、お気軽にご相談ください。
横浜市の乳幼児健診
横浜市では、市内在住の乳幼児を対象にした健診を行っています。
実施方法としては、指定日に指定会場で行う健診(4ヵ月児健康診査、1歳6か月児健康診査、3歳児健康診査)と、市内の乳幼児健康診査(無料育児相談)実施医療機関で行う健診として、4ヵ月未満(生後0~3ヵ月)、9ヵ月未満(生後5~8ヵ月)、13ヵ月未満(生後9~12ヵ月)があります。
医療機関での健診では、母子健康手帳健診券綴りの中にとじてある受診票を使用すると、1歳までに計3回の健康診査が無料で受けられます。
受診の際は、母子健康手帳および同手帳に付随している受診票、健康保険証をご持参ください。
※乳幼児健診についての詳細は「横浜市」のホームページをご参照ください。
弱視スクリーニング検査
弱視スクリーニング検査とは
当院ではお子様の近視、遠視、乱視、斜視などを検出することが可能なスクリーニング機器を導入しています。
痛みや接触はなく、わずか数秒で測定は完了します。
当院では10か月から検査を行っています。
弱視は50人に一人の割合で起こっていると言われていますが日常生活で気づけないことも多いものです。
弱視治療は早ければ早いほど高い効果が期待できるので早期発見が大切です。
乳幼児健診中に、1,000円(税込)にて実施することができます。
詳しくはお問い合わせください。